長勝寺の初丑祭り(信更町三水地区)

長野市地域おこし協力隊、信更地区担当の窪美です。

このあいだの日曜日、4月2日は
三水地区にある真言宗豊山派のお寺、
長勝寺で行われた初丑祭りに出掛けてきました。

まずは、仁王堂の前で護摩法要。

護摩法要なんて、初めて見るような気が。
(都会暮らしの時は、神社仏閣にはとんと足を運んでいなかったので。)

こういった儀式が身近にあるのも、田舎の良さですね。

さらに、地元の檀家の方が豚汁を振る舞ってくれたりと、
こじんまりとしたアットホームな雰囲気。

これはこれで良いのですが、
60代以上の地元の方に聞くと、
かつては数十軒の露店が並ぶ盛大なお祭りで、
子どもの時はとても楽しみにしていたそうです。

この日は素晴らしい天気で、お寺の庭からは、
遠くに北アルプスを眺めることが出来ました。

まだ開花はしていませんでしたが、
桜も植えてあるので、桜の季節がまた楽しみです。

さて、長勝寺にある仁王様には、
ちょっとしたいわれがあるんです。

この仁王さん、
(地元の人は親しみを込めて、仁王さんと呼びます。)

元々は旧中条村にあるお寺(廣福寺)にいたのですが、
村人たちが年貢も払えない困窮状態に陥った時に、
泣く泣くこの仁王さんを松代のあるお寺に売ることに。

しかし、中条から松代に運んでいる途中で、
牛が力尽きて倒れてしまいます。

困った村人たちは、近くにあったお寺(長勝寺)に
預かってもらうことにしましたが、
この顛末が、「罰が当たった」とか
「仁王さんが怒った」という噂になってしまい、
松代のお寺も購入を見送ることになってしまいます。

そのまま放置されて、元居たお寺に戻ることも
出来なくなってしまった仁王さん。

それを哀れんだ長勝寺の住職が
この仁王さんのために仁王門を建てたのですが、
元々居た廣福寺の観音様を守るために
長勝寺の本堂ではなく、廣福寺の方向に
仁王門を建てたそうです。

そういう訳で、長勝寺の仁王門をくぐると、
本堂ではなく、ただ山が広がっているのです。

この話し、住職さんにも聞いてみましたが、
真偽のほどは分からないながら、
代々伝わってきている言い伝えなんだそうです。

この虫倉山のふもとの左手に廣福寺があるんだそうですが、
肉眼ではよく見えないので、双眼鏡が必要ですね。

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